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著者はクリーンエネルギークラブ、通称セルク。東京都内と神奈川県内で太陽光発電を設置した仲間で構成した団体。参加している発電所は100を超える。10年間の発電結果を10例にわたって公表しており、その点では他の本とは違い、非常に面白く参考になる。


設置に当たって様々な苦労をされている。「第1のハードルは家族の合意」とある例では、北向きの屋根にも設置したい。夫を口説くのに経済的メリットで攻めようとしたが、どう計算しても経済的メリットがないことが判明。施工業者からは「そう、採算は度外視して、太陽光発電普及の礎になっていただくことです」と言われる。そこで、結婚20周年に当たっているので、記念行事として「スィートテンダイヤモンドはいらないから太陽光パネルを買って」とおねだりする。涙ぐましい努力で笑えた。

10年前の品質は悪かったのだろうか、10例中4例が全モジュール交換、1例が1部モジュール交換、1例がパワコン部品交換、6例がパワコン交換、そのうち4例が2回交換となっている。意図的に交換した例だけを掲載したのかどうかはわからないが、異常な交換率だ。トラブルの早期発見のために、月々の発電記録を取る必要性を改めて感じた。

最後のメーカー座談会は開催されたのが2008年5月と少し古いがメーカーの考えている方向性などがわかり参考になる。

10年間設置した総括をし、経験者がこれから設置する人のためにわかりやすく書いた本である。

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[…] 朝日新聞の記事によると、NPO法人「太陽光発電所ネットワーク(PVネット)」が調査した結果、「家庭に設置された太陽光発電システムの約3割が、12年以内に故障している」そうだ。 同ネットの会員が設置した太陽光発電システム483台について調べたところ、149台(31%)が設置から12年以内に故障していた。設置の仕方が悪くて故障したり、部品が劣化したりする例があった。落雷や、電線などの影で太陽光が当たらない部分からの劣化がみられるという。 また、詳しく調べた32台では、部品の劣化で発電量が低下。本来の性能などから予測される発電量と比べると、実際の発電量が10年で4割下がったケースもあった。 。PVネットの都筑建事務局長は「販売業者の説明が不十分で、経年劣化などに気づかない消費者が多い。大量普及させるなら、業者の説明義務を徹底させたり、メーカーの製造技術を向上させたりすることが必要だ」と話している。 以前紹介した、参考文献「太陽光発電 設置してわかったこと困ったこと」にもやはりトラブルの例が記載されていた。トラブルを未然に防ぐために、日々発電量をチェックすることが重要だ。 […]

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