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ドイツは2004年に開始したFIT(フィード・イン・タリフ:feed-intariff)制度によって太陽光発電の導入を制度開始前の数十倍に伸ばし、今や「太陽光発電と言えばドイツ」と言われるほどになった。

FIT制度の骨子は、太陽光発電等の再生可能エネルギーで生み出された電力を、一定の固定価格で買い取るという制度。日本は2009年11月より1kWh当たり48円で買い取ることになった。しかし、ドイツと日本では大きな違いがある。日本は「余剰電力(発電量から自家使用分を差し引いた分)」の買い取りであるのに対し、ドイツの制度は全面的な買い取りだった。しかも、2004年に開始された当初は、電力会社の売電価格の4倍以上で買い取りが始まったことだ。しかも、その期間は20年間という長期にわたる。この制度によって生じる利益は、ドイツの一般家庭にとって銀行に資産を預けて生じる利回りを上回ることを意味していた。そのため、市民はこぞって太陽光発電システムを設置した。こうして、ドイツは世界一の座を手にしたのである。

太陽光発電の普及は、技術開発につながり、システム自身の低価格化にもつながっていく。そこで、「買い控えをした方が得」という状況を生み出さないために、FIT制度では年を追う毎に買い取り価格を下げていくという特徴がある。ドイツでは、この買い取り価格を下げる割合が明記されており、買い控えを避けることに成功している。

FIT制度の財源は、電力消費者の均等負担としている国が多い。つまり太陽光発電システムを導入している人もしてない人も、等しく電力料金が上乗せされるのである。日本でも太陽光サーチャージとして今年4月から上乗せ(実質負担は来年4月から)される。

世界的な傾向として、FIT制度は進みつつあるも、拙速を差kて、適切な運用をすることが求められる。

(Newton太陽光発電のすべてより)

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